「下腿内側」が痛くなる疾患には「シンスプリント」という疲労からくる骨膜周辺の痛みと、
骨そのものが「疲労骨折」となっている疾患の2つが考えられます。
いずれも、オーバーユーズで生じるものですが、
場合によっては完全に長期に運動を休止しないといけない事態になります。
そうなる前に、うまくケアしてあげることで、
悪化を防ぎ、運動を休まずに故障と上手に付き合いながら
完治を目指していくことが理想です!
下腿内側の痛みというのは、脛骨(向こうずねの骨)にそって痛みが多く出ます。
特に、脛骨(すねの骨)の下3分の1ぐらいのところによくみられます。
この部位は、筋肉の付着部でもある部分で、この部分で炎症を起こす場合があり、
これを「シンスプリント」といいます。
場所がほぼ同じで、ある一点に集中するような痛みがある場合、その部分での疲労骨折を疑います。
原因
シンスプリントの原因となる筋肉としては、足首や足の指を使うための筋肉があげられます。
それらの筋肉は下腿から始まっており、この部分の筋肉を集中して使うことになると、
疲労が集中してたまることになります。
また、身体的な原因も重なって、シンスプリントが生じる場合もあります。
ある程度正常な土踏まずがある場合には、ショック吸収をアーチでできるのですが、
アーチがないとショック吸収ができないので、ショックが直接足にかかることになります。
足のオーバーユーズによる障害は、下腿の内側に痛みが生じてくる場合が多く、
シンスプリントと思って経過を見ていると、疲労骨折である場合もあるのです。
ですが、初診時に限局した圧痛があり腫脹も見られれば、疲労骨折であるということを
念頭に思い描きながら、治療することもできます。
痛いのを無理して運動を続けていると、
難治性になり、復帰までに時間がかかってしまいます。
早い時点で治療を開始し、電気治療、鍼治療、テーピングをすることで症状を軽減させると
運動休止も短くて済みます。
ですので、下腿の内側に痛みが出た場合には、早めに受診されることを勧めします。